春風荘のこだわり

春風荘と美食と時間

春風荘では、北大路魯山人が追求した「美食文化」を継承したいと強く思っています。
食の美味しさは、料理だけでなく、料理の着物である器の佇まい、お客様をおもてなしする姿勢、すべてが整ってはじめてを楽しむことができるものです。
春風荘の食と器の調和、時の流れで、美食のひとときを御堪能していただけたら、幸せでございます。

美味しさは素材が命

そばに限らず、料理の味を決めるのは紛れもなく素材の善し悪しです。
生まれついての不器用も手伝い、本当の美味しさを求めて、春風荘では素材にこだわることに結論を求めました。
無論、自らの腕に磨きをかける努力は怠りません。
しかし、本当の美味しさを楽しんでいただくために、素材選びには真剣に取り組んでいます。

徹底素材

美味しい海の素材、それは天ぷらで供する海老にあると考えています。そのため、姿と品質において最上とされる才巻海老を毎日仕入れ、風味を引き出しながらお客様にお出ししています。かつては、関東の江戸前、東京湾のものが最上とされていた才巻海老。本物にこだわり、海の美味しさをご提供しています。

山菜に代表される山の幸。
春は、たらの芽に始まり、ホワイトアスパラ、秋には原木しいたけ。はしり、旬、名残、時期に応じて足は自然と山に向かいます。野趣あふれる味を供したく、自然の恵みに感謝しながら、山を歩き採ることも少なくありません。そばとの相性も良く、素朴ながら深い味わいをお出ししています。

この地でとれたものを、この地で味わっていただく。
それは、食に携わる人間としての使命のひとつであると考えています。海と山、恵まれた食材はもちろん、調理においてもこの地で育まれた味わいを大切に考えながらお出ししています。名古屋、愛知、中京が誇る素材をお品書きに盛り込みご提供しています。

できる限りの引き算で美味しさを

料理の味は、素材で決まる。
これはそばの道に入り、修行を重ね続けてきた経験から導かれた答えです。素材本来が持つ「美味しさ」をいかに引き出しお客様に味わっていただくか。
それは、引き算の料理へと導いてくれました。味を付け加えては、素材の味が薄くなってしまいます。
最高の素材だから、本来の美味しさでお出しするために、余分なことは極力省き、素材を活かす引き算の調理を目指しています。
素材の美味しさを堪能していただければ幸いです。